もう一つの大震災
東北を中心とする、東日本大震災からもうすぐ1ヶ月。 5県にまたがる広範囲の災害で、しかも 大津波で行政機能そのものが消失した市町村もあり、復旧・復興にはかなりの期間が必要と思われます。
被災者の方々にはお見舞い申し上げます。 しかし、こういう通りいっぺんの言葉を言うのもはばかられる大惨事です。
また、福島原発もなかなか収束のメドもたたず、20km圏内は遺体捜索も放置されたまま。 そして、放射能騒ぎで風評被害にもさらされ、福島県民はまさに三重苦。
政府の早急な対策をお願いしたいものです。
さて、東日本大震災のあった翌日、3月12日午前3時59分に起きた「栄村大震災」は最大震度6強を記録。
しかも、本震からわずか1時間あまりのうちに震度6弱の余震が2度にわたって起こるなど、被害が甚大であったにもかかわらず、全国レベルではまったくと言っていいほど報道されていません。
信濃毎日新聞など地元紙やローカル放送では、いっときはかなり大きく報道されていたのですが、それでも日にちが経つにつれ、あまり報じられなくなりました。
幸い死者はありませんでしたが、公民館は完全に崩壊し、小学校の天井も崩れ落ちるなど、建物の全半壊は45~46棟におよび、村民約2300人のうち2042人が避難する事態になりました。
当時は道路が寸断されて一時孤立してしまう集落もあったくらいです。 水道と下水に関しては、水源が完全に土砂崩れでやられ、いまだ断水が続いている地域も多いという。
やっと4月6日に中条地区の6世帯18人に対する避難指示を解除し、村内の避難指示はすべて解除されました。
しかし、今後も雪解けや降雨、余震で土砂崩れが起こる可能性があり、青倉地区の一部10世帯25人とともに避難勧告を継続しています。
田んぼや畑の陥没、地割れがあり農作物が作れるかどうかわからないという。 そして、畜産農家の牛舎などが殆ど倒れ、家畜が柱の下敷きになって死んでいるという。
村の産業の立て直すには莫大な資金が必要ですが、村の財源だけでは復興は到底不可能。 国や県に支援を仰ぎたいが、東北関東大震災の影響もあり、期待通り支援が得られるかどうか難しいといわれています。
警察庁が発表した4月1日付の被害状況を見ると、今回の東日本大震災の被害県に、四国の徳島県や高知県が入っているのに長野県が入っていない。
これを知った県外の人が「無視されているんじゃないか」と、心配してくれている人が少なからずいるそうです。
村では「栄村の産業復興に支援の手を・・・」と訴えています。
忘れられているもう一つの大震災、「栄村大震災」。 ぜひ思い出してもらいたいものです。
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